「フランダースの犬」の原作とアニメでは、ネロの最後の言葉が違うことをご存知でしょうか?
アニメでは「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだか、とても眠いんだ」と言い残しますが、原作では違う言葉で描かれています。
このブログでは、原作とアニメでネロの最後の言葉「疲れたよ…」の違いについて見ていきたいと思います。
ネロの心の中に秘められた想いを知ることで、物語の新たな一面が見えてきます。ぜひ、最後までご覧ください!
原作とアニメの違い|ネロの最後の言葉「疲れたよ…」
それでは、ネロとパトラッシュが息を引き取る場面の原作とアニメの違いを見てみましょう。
ネロはクリスマスの前夜、風車小屋が燃える事件で無実の罪を着せられ、村人からも見放されてしまい絶望に打ちひしがれていました。
画家を志していたネロは、最後の希望を胸に大聖堂に足を運び、そこに飾られている壁画、ルーベンスの「キリストの昇架」と「キリストの降架」を見つめます。
この時、彼は「これが見られただけで十分だ」とつぶやきます。寒さと飢えで体力が限界に達したネロは、そのままパトラッシュと共に息を引き取ったのです。
原作の『フランダースの犬』
原作の『フランダースの犬』は、ウィーダ(本名:マリア・ルイーズ・ド・ラ・ラメー)によって1872年に書かれました。
原作のネロは、15歳であり、幼少期に両親を亡くし、祖父と共に貧しい生活を送っています。彼の忠実な犬、パトラッシュと一緒に生活する中で、ネロは画家になる夢を抱き続けます。
ネロの最後の言葉
原作の最後でネロがパトラッシュに語りかける言葉は「おおパトラッシュ、可哀想なパトラッシュ。ふたり一しょに死のう。世間の人は、もう僕たちには用がないのだ。ここで横になって死のう。僕たちはたったふたりっきりだ。」です。
原作ではネロの絶望と孤独がより深く描かれています。
アニメの『フランダースの犬』
<U-NEXT>31日間無料一方、1975年に放送されたアニメ版では、ネロの年齢は10歳に設定され、彼の純粋さと無邪気さがより強調されています。
また、アニメ版にはオリジナルのキャラクターやエピソードが多く含まれており、物語がよりドラマチックに描かれています。
ネロの最後の言葉
アニメ版ではネロの最後の言葉は「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだか、とても眠いんだ」となっています。
この後、ネロが最期に見たかったルーベンスの絵を見て、パトラッシュに寄り添いながら息を引き取ります。このシーンは、ネロの夢が最後に叶ったことを示しており、非常に感動的な場面となりました。
ルーベンスの最終回でわかること
原作とアニメの違いを知ると、物語の本当の意味がもっとよくわかるようになります。
ネロの最後の言葉が違うことによって、彼がどんな気持ちだったのかや物語が伝えたいことが、より深く考えさせられるんです。
貧しさと夢、友情と忠実さを描いたこの物語は、読む人の心に深く残るものです。
アニメの最終回の最後のシーンしか知らない人がほとんどだと思いますが、原作はもっと深い内容になっています。
ネロは情けない勇気のない青年ではなく、ルーベンスのような偉大な画家を目指している熱い人間です。
アロアは幼い感じではなく、ネロを愛している少女として描かれています。
貧しさと夢、友情と忠実さを描いたこの物語を、私は胸が詰まる思いで読みました。
ぜひ原作も手に取って、この感動的な物語を読んでみてください!
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ここからは、文学作品をより効率的・効果的に味わうための2つの方法を紹介します。
名作を『漫画』で味わう方法
あなたは「文学作品は活字で読むもの」と考えていませんか?
でも、今の若いあなたには、活字よりも漫画を読むほうが、親しみやすいかもしれません。
また、文学作品と言っても、著名な作品のタイトルは知っていても、内容を知らないこともあるかもしれません。
そんな時は「漫画で読む」ことをオススメします!
文学作品を漫画で読むメリットは、イラストがあるため難解な文学作品でもイメージしやすいことです。
こちらは、あの有名な妖怪漫画家・水木しげるさんの絵に似ていますが、ドリヤス工場さんの漫画です。
この漫画には『フランダースの犬』を含む20以上の作品が収録されており、1作品あたり約10ページと非常にコンパクトです。文学に馴染みのない方でも読みやすく、親しみやすい絵柄で文学作品を楽しめる1冊となっています。
漫画を読んで概要を掴んでから小説を読むと、すっと入り込めますよ!
読書が楽しくなる!もうひとつの方法とは?!
『フランダースの犬』ですが、活字や漫画で読むこととは異なる、もうひとつの味わい方をご存じですか?
それは、物語を「耳で聴く」というものです。
まだ字が読めない幼い子どもたちにとって、耳からたくさんの豊かなことばを聴くことが、その子の将来によい影響をあたえることは、多くの学者が指摘しています。
ゲームやアニメにかこまれた子どもたちに、いいお話を聞かせることは、豊かな心を育てることでもあるのです。
私が初めて物語を「耳で聴く」というものを体験したのは、今から約20数年前の大学時代のこと。石川県金沢市にある「室生犀星記念館」で、ヘッドホンを使って、室生犀星の作品をナレーションで静かに聴いた時でした。
普通、読書というのは「文字を目で読む」ことによって、目から入った文字情報をアタマの中で映像に変換してその内容を理解していくものです。
しかし、ここで体験した文学を「耳で聴く」ことは、目を閉じてあたかも音楽を聴くような感覚で文学を楽しむことができる、本当に新鮮で衝撃的な体験でした。
今で言うと「癒し」という感覚に近いと思います。目を閉じてリラックスした状態で良質な文学などの作品を味わうことができるため、作品の世界の中に驚くほど引き込まれます。
しかし、残念なことに、当時はそのような「文学を耳で楽しむ」方法や媒体は、かなり高価な金額を出さないと体験できないものでした…。
そして、現在。今ではオンラインで安価にそれを体験できる時代になっていることを私は知りました(驚)。
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さらに、聴き逃した部分やもう一度聴きたい部分を簡単に再生することができるので、物語の理解を深めるのに役立ちます。
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