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変な絵ユキの罪とは?なぜ逃げない?なぜ殺された?【ネタバレ注意】

引用元 YouTube「変な絵」

 あなたはこの絵の仕掛けが解けますか?

 雨穴さんのYouTube動画をじっくり見ていると、妙にリアルな話は、まさに本格ミステリーであり、ミステリー小説好きの私はハマってしまいました。YouTubeでは朗読劇のように淡々と話が進む20分程度の動画ですが、ストーリーがしっかりしているので、ついつい引き込まれてしまうのです。

 YouTube版「変な絵」の動画では、ナレーションと共に、このようにテロップが表示されます。

「ユキの身に何があったのか。そして、彼女の犯した罪とは…」

 わが家では、そのユキが犯した罪が何なのか気になって(ミステリー好きの悲しい性で…)、「変な絵」の単行本の電子書籍を購入してしまいました。

 では、その「ユキが犯した罪」とは何だったのでしょうか?

 このブログでは、「変な絵」の中心的な人物、ユキが犯した罪について、解説します。以下の内容には、ストーリー展開に関するネタバレが含まれますので、物語をこれから楽しみたい方はご注意ください。

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ユキの過去とは?

 ユキが犯した罪を知るためには、ユキの過去を探ることが不可欠です。「変な絵」からユキの過去を見てみましょう。

由紀は美大を卒業した後、地元の企業にデザイナーとして就職した。しかし、五年勤めた後、人員削減で突然のリストラを告げられた。しばらくは地元で就職活動をしたものの、なかなか再就職先は見つからなかった。無職の期間が長引くほど、もともと仲の悪かった両親との関係はさらに悪化していった。

ある日、修復不可能な大ゲンカをしたのち、絶縁状を叩きつけ、家を出た。

行く当てのなかった由紀は、仕事を求めて東京に移り住んだ。上京後数年間は、フリーランスとしてデザインやイラストの仕事をいくつかこなしたが、それだけで生計は立てられず、ここ最近はコンビニのバイトで日銭を稼ぐ生活を続けていたらしい。

子供の頃から慕っていた女性が苦労していることを知り、ショックを受けた武司は、生活の足しにと、なけなしの1万円を渡そうとした。しかし、由紀は受け取らなかった。

~途中抜粋~

結婚が決まったのは、それから一年後だった。

由紀はアパートを引き払い、武司と直美のマンションで一緒に暮らすことが決まった。

変な絵 最終章/雨穴/株式会社双葉社

 この文章から「七篠レン 心の日記」に登場するユキ⇨由紀、レン⇨武司であることがわかります。由紀は自分の両親と絶縁しており、頼る人が誰もいなかった。行く当てのなかった由紀は、子どもの頃から知り合いだった武司と偶然再会し、結婚します。

 そして、武司(レン)は「七篠レン 心の日記」を開設し、ユキ(由紀)との結婚生活をブログに綴ります。ブログを読むと結婚生活は幸せそのものと言った感じです。

 そして、「記念日」というブログにあった、記念日にケーキを買ったという話。レンが2切れ食べて、ユキから「食べ過ぎ!太るよ」って注意されて残りの4切れは冷蔵庫にしまいました。この話から栗原はもう1人同居人がいたことを推測しました。

 その同居人とは直美という女性だったのです。

ユキはなぜ逃げない?

引用元 変な絵/雨穴/双葉社

 

 ユキは出産予定日の6日前から5枚の絵を残しています。(ちなみにこの絵、雨穴さんが描いたものらしいです)。

 そして、「マタニティブルー」というブログに「今日、突然ユキちゃんが泣きだしてしまいました。理由を聞いても教えてくれなくて困惑気味…。たぶんマタニティーブルーってやつだと思います。」とレンが綴っています。

 由紀は出産予定日6日前に気づいてしまったのです、ある人物が自分を殺そうとしていることに。

 しかし、その殺害の方法にはっきりとした証拠はなく、見つかっても言い逃れができるものでした。警察に相談しても証拠不十分とされてしまいます。

 そのため、ユキは「まさか死ぬことはないだろう」と心のどこかで思っていました。でも万が一、犯人の計画が成功してしまったときのために、ユキは絵を残すことにしたのです。

 それはいつ気づいてもらえるかわからない、もしかしたら永遠に気づかれないかもしれない暗号を絵に隠したのです。犯人に気づかれないように…。

ユキが犯した罪とは?なぜ殺された?

 ユキが犯した罪とは何だったのでしょうか?私はこの理由を知りたいがために、そのページをめくる手が止まらず一気に読みすすめてしまうほどでした。

 そこからわかったこと。結論から言うとユキは罪を犯してはいません

 本書の最終章では、亀戸由紀がブログに出てきた「ユキ」だということが明らかになり、さらに、ブログ上でレンから名指しされていた「あなた」の正体は、ユキではなく「真犯人」のことだったのです(驚)。

 あれ?!YouTube動画では「ユキの身に何があったのか。そして、彼女の犯した罪とは…」って雨穴さんが言っていたはずです。あれれ?

 そこで、もう一度、YouTube動画を見直してみると…。「あっ」と驚くことがありました!

 YouTube動画では「ユキの身に何があったのか。そして、彼女の犯した罪とは…」と書かれています。そうです、私は前後の文章が繋がっていると勘違いをしたのです。しかし、テロップは確かに、「彼女」を、点点付きで書いています。つまり、ユキと彼女は「違う」ことを匂わせていたのです。

 私は、雨穴さんが仕掛けた「販売促進トリック」(!?)に完全に引っかかったようです(笑)。

 それでは、作品に戻って…。では次に、なぜユキは殺されなければならなかったのでしょうか?

 犯人は、間違った愛憎が入り交じり、復讐心から事件を起こしています。

 私はYuoTubeを見てユキの犯した罪が気になり「変な絵」の小説を読み、「七篠レンのブログ」も読みました。そして、ひとりの女性として、ユキは「本当にかわいそうだなぁ」と思いました。ユキは何も罪を犯してはいないのに、殺されてしまったのです。

 たとえ犯人にもつらい過去があったとしても…。本当に犯人が許せない気持ちになります。

 やっと得た幸せの中、自分の子どもも抱くこともできず…どうか天国からレンと一緒に子どもを見守ってほしい…そう思ってしまいます…。

 …といった感じで、ひとりの母親として、ユキの立場に立つと深く感情移入してしまう、この作品なのです。それもそのはず、実は、本書に出てくる「七篠レン心の日記」はウェブ上に実在するサイトで、ブログには実際に146記事の投稿があります(リンクから進んでみてください)。

 さてさて、果たして、この「変な絵」という作品はフィクションなのか、実話なのか、実話を元にしたフィクションなのか…本当に不思議な世界観を作り上げるのが上手な雨穴さんです。

 それから、この作品を読んだ私の感想としては、淡々とした文章ですが、どんどん引き込まれて、まさか数枚の絵から、あんな怖ろしいストーリーが広がっていくとは想像できませんでした。そして最後にすべての伏線がつながります。エンターティメント作品としては、淡泊さも否めませんが、伏線回収が凄いという意味で、非常によくできている作品だと感じました。

 最近、ドラマでも伏線回収が流行っていますが、伏線回収が好きな方には本当にオススメです。ぜひ、小説版「変な絵」を読んで、その不思議な雨穴さんワールドを味わってみてください!

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-変な絵