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夏目漱石『こころ』2000字読書感想文【例文】中学生から高校生|書き方のコツ

 学校の課題などで、読書感想文を書くのに困っていませんか?

 感想文はざっくりいうと『あらすじ+感想』ですが、実はあらすじを書くのが至難の業なのです。

 どんな話か全体をまとめたり、印象的な場面を切り取ったり。

 どちらも短い文で読む人に伝えなければなりません。これって小学校高学年でも難しいですよね。

 最近は、書き方シートのようなものもありますが、質問の答えを埋めてもなかなか感想文は書けません。

 この記事では、夏目漱石の『こころ』を例に2000字で心を揺さぶる感想文を書くためのポイントとテクニックを具体的に解説します。

 ぜひ、参考にしてみてください!

感動的な感想文を書くためのコツ

➀作品の深い理解

  • 内容の把握: 作品の主要なテーマ、プロット、キャラクターの背景や成長などをしっかり理解します。
  • 引用の活用: 感動した部分や重要なシーンから引用を用いることで、感想に具体性と説得力を持たせます。

➁個人的な体験との関連付け

  • 共感の示し方: 自分の体験や感情と作品のテーマを関連付けます。これにより、読む人に共感を呼び起こしやすくなります。
  • 具体例の挿入: 自分の経験を具体的に挙げることで、感想にリアリティを持たせ、読む人に強く訴えることができます。

③明確な構成

  • 序論: 作品に対する全体的な印象や評価を述べ、どのように心を動かされたかを簡潔に紹介します。
  • 本論: 具体的なエピソードや引用を使いながら、作品の中で特に印象深かった部分や学びを詳述します。
  • 結論: 作品から得た教訓や今後の自分の行動にどう反映させるかを述べ、感想文を締めくくります。

④感情を込めた表現

  • 感情の表現: 自分の感情を具体的に表現します。「感動した」「心が揺さぶられた」だけでなく、なぜそのように感じたかを具体的に説明します。
  • 生き生きとした描写: 描写を豊かにすることで、読む人がその場にいるかのような臨場感を感じられるようにします。

⑤丁寧な言葉遣いと文体

  • 一貫性のある文体: フォーマルでありながらも、自分の言葉で自然に書くことが大切です。
  • 校正と推敲: 誤字脱字をチェックし、より良い表現にするために何度も見直します。

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具体的なポイントとテクニックを取り入れた感想文の【例文】

 ここでは、「こころ」を読んだ感想を基に、どのように感想文を書くかの一例を示します

 具体的なシーンや登場人物の行動を引用しながら、それが自分にどのような影響を与えたかを書きます。

 感想文の最初には、読みたくなるような面白い導入部を書き、最後には、読者に考えを問いかけるような結論を用意します。

 これによって、感想文全体がより魅力的になります。

実際の2000字読書感想文の例

序論
夏目漱石の『こころ』は、日本文学の中でも特に深いテーマを扱った作品であり、高校生の私にとっても非常に考えさせられるものでした。この小説は、友情、愛情、罪悪感、孤独といった人間の根源的な感情を鋭く描き出しています。今回は、登場人物たちの内面とその葛藤を通して、自分自身の生き方や他者との関係について深く考える機会となりました。

本論
物語は、主人公の「私」と「先生」の出会いから始まります。「私」は大学生であり、夏休みを過ごすために鎌倉に滞在している際に「先生」と出会います。初対面の時から「先生」に強い興味を抱き、彼の元を頻繁に訪れるようになります。「先生」は謎めいた人物であり、深い孤独と罪悪感を抱えていることが次第に明らかになります。

「先生」との交流を通じて、「私」は人間関係の複雑さや人生の無常さを学びます。特に、「先生」が遺書に記した「K」との関係は、友情と裏切り、愛と憎しみが交錯するドラマを描き出しており、その悲劇的な結末は強い衝撃を与えます。この物語の魅力は、登場人物たちの心の内面を繊細に描写し、読者に深い共感と考察を促す点にあります。
「私」と「先生」の関係は、師弟関係とも言えるものであり、特に「先生」の影響を受ける「私」の成長過程が印象的です。「先生」は、「私」に対して自己を見つめ直すことの重要性を説き、自らの過去の過ちから学んだ教訓を共有します。「先生」の言葉には、人生の厳しさや人間関係の複雑さが反映されており、読む者に深い洞察を与えます。

私自身、高校生活の中で尊敬する先生や先輩から多くの影響を受けました。彼らの言葉や行動が、自分の考え方や価値観に大きな影響を与えたことを思い出しました。「先生」が「私」に与えた影響は、そのような実体験とも重なり、自分自身の成長過程を振り返るきっかけとなりました。

「先生」と「K」の関係は、この物語の中でも特に重要な要素です。彼らの間には、友情と競争心、そして裏切りが入り混じっており、その複雑な感情が物語をさらに深くしています。特に、Kが自殺に至るまでのエピソードは、読む者に強い衝撃を与えます。Kの自殺は、単なる個人的な悲劇ではなく、人間の本質的な弱さや自己中心的な感情が引き起こす悲劇を象徴しています。

このエピソードを通じて、私は人間関係の難しさや、他者に対する配慮の重要性を痛感しました。友人との関係においても、時には意見の対立や競争心が生じることがありますが、そのような時こそ冷静な判断と相手への思いやりが必要であると感じました。Kの悲劇を通じて学んだ教訓は、自分自身の人間関係にも生かしていきたいと思います。

『こころ』の中で、「先生」が抱える孤独と罪悪感は、物語全体を通じて重要なテーマとなっています。「先生」は、自らの過去の過ちから逃れることができず、常にその影に苦しんでいます。彼の孤独は、他者とのつながりを求めつつも、自らを閉じ込めてしまう自己矛盾の中で深まっていきます。

この点について考えるとき、私たちもまた、自分自身の内面に向き合うことの難しさを感じることがあります。現代社会においても、孤独や罪悪感は多くの人が抱える問題であり、これにどう対処するかが重要です。『こころ』を通じて、私は自分自身の感情に正直に向き合い、他者との関係をより良くするための努力を怠らないことの大切さを学びました。

『こころ』は、自己理解と他者理解の重要性を説く作品でもあります。「先生」の過去の経験や「K」との関係を通じて、自己を見つめ直し、他者の感情や立場を理解することの重要性が強調されています。これは、現代の私たちにとっても非常に重要なテーマであり、人間関係の中でのトラブルや葛藤を解決するための鍵となるでしょう。

私自身、この作品を通じて、他者の視点に立って物事を考えることの重要性を再認識しました。友人や家族との関係においても、相手の気持ちを理解しようとする努力を続けることで、より良い関係を築くことができると信じています。

結論
夏目漱石の『こころ』は、人間の本質を見つめ直す機会を与えてくれる素晴らしい作品です。この物語を通じて、私は友情、愛情、罪悪感、孤独といったテーマについて深く考えることができました。「先生」と「K」の関係や、「私」と「先生」の交流を通じて、自分自身の生き方や他者との関係について多くの教訓を得ました。

この作品が教えてくれたことは、自己理解と他者理解の重要性、そして人間関係における思いやりと配慮の必要性です。これからの生活においても、『こころ』で得た教訓を胸に、人間関係を大切にし、自分自身と向き合い続けていきたいと思います。『こころ』は、まさに人間としての深い洞察を提供してくれる、時代を超えた名作です。この本を読んだ経験は、私にとって一生の財産となるでしょう。

 いかがだったでしょうか?

 夏目漱石が伝えたいことは、誰もが持つ孤独や悩みを受け入れ、そこから逃げずに立ち向かうことで、本当の意味での自己理解と成長が得られるということではないでしょうか。

 この作品は、今の時代に生きる私たちにとっても、大切な教訓を含んでいます。

 ぜひ一度、『こころ』を読んで、夏目漱石が伝えたいメッセージを感じて、あなたなりの読書感想文を作成してみてください。

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読書が楽しくなる!もうひとつの方法とは?!

 多くの大人にとって『こころ』は教科書にも載っていた、なじみの深い作品だと思います。

 そんな有名作品の、別の味わい方をご存じですか?

 それは、物語を「耳で聴く」というものです。

 私が初めてこれを体験したのは、今から約20数年前の大学時代のこと。石川県金沢市にある「室生犀星記念館」で、ヘッドホンを使って、室生犀星の作品をナレーションで静かに聴いた時でした。

 普通、読書というのは「文字を目で読む」ことによって、目から入った文字情報をアタマの中で映像に変換してその内容を理解していくものです。

 しかし、ここで体験した文学を「耳で聴く」ことは、目を閉じてあたかも音楽を聴くような感覚で文学を楽しむことができる、本当に新鮮で衝撃的な体験でした。

 今で言うと「癒し」という感覚に近いと思います。目を閉じてリラックスした状態で良質な文学などの作品を味わうことができるため、作品の世界の中に驚くほど引き込まれます。

 しかし、残念なことに、当時はそのような「文学を耳で楽しむ」方法や媒体は、かなり高価な金額を出さないと体験できないものでした…。

 そして、現在。今ではオンラインで安価にそれを体験できる時代になっていることを私は知りました(驚)。

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 そして、いつでもどこでも本を楽しむことができます。耳で聴くことで、目を休めながら物語に没入できます。

 さらに、聴き逃した部分やもう一度聴きたい部分を簡単に再生することができるので、物語の理解を深めるのに役立ちます。


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