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JR竹下駅付近アサヒビール博多工場鉄道廃線跡を歩いて真相を調べました

 JR竹下駅から「ららぽーと福岡(建設中)」までを歩いてみましたが、その帰り道を利用して、竹下駅付近をお散歩してみました。

 美味しいケーキ屋さんや、ちいさな神社を見つけました。

 そして以前から気になっていた鉄道廃線跡まで足を運んでみました。

竹下商店街を歩きます

 JR竹下駅まで帰る途中に、県道(575号線)に並行して走る旧道っぽい道がありましたので、そちら(写真中央奥の低層ビルと低層ビルの間の道)を歩いてみることにしました。

 街歩きの醍醐味は、やはり旧道です。


 県道よりも車と車が行違うのがやっと、といった細い道です。

 元の商店と思われる建物もありますが、残念ですが、シャッターが閉まっている商店が多く見られます。

 昔は、駅前を南北に走る商店街だった、という雰囲気です。

 商店街の旧道を、しばらく歩くと、竹下駅前の交差点近くまでやってきました。


 交差点で信号待ちをして、くるりと周りを見回してみると、商店街の旧道よりさらに細い、車が通れない広さの路地を発見!

 さらに目を凝らすと、その奥に鳥居が!


 路地と鳥居、これは絶対に行ってみたい!

 ママさんと子どもは、事前に調べていたケーキ屋さん探しへ。

 私ひとりで、静かな路地を進みます。

地禄神社と竹下恵比須神社

地禄橋

 住宅やアパートの間を抜けて、朱塗りの橋が見えてきました。

 欄干には「地禄橋」とあります。

 ゆるやかな流れ。

 河川ではない用水路のような良い雰囲気があります。

地禄神社

 予想以上に奥行きがある広い敷地。

 神社の名前は「地禄神社」だそうです。

 手前の「神威」や「皇風」というような言葉が、戦前の日本を感じさせます。

竹下恵比須神社

 脇には、「竹下恵比須神社」があります。

 由来記には、竹下商店街の商売繁盛の守り神としてお迎えしたとあります。


 当時のひとびとの思いが感じられます。

 そして、私たちが今歩いてきた、県道に並行した旧道の名前が「竹下商店街」なのでしょう。

 拝殿でお参りをして、振り返ったところです。奥に竹下駅前交差点の信号機が見えます。


 駅から2~3分の本当に近いところに、このようなゆったりとした時間と空気を感じられる場所があるのです。

 裏参道もあり、鳥居が建てられています。

 なんと、横にも参道があります。人同士がすれ違うのもやっとのような幅で、1メートルもありません。

 参道は確認できただけでも3か所ありました。

 参詣する地元の方が、気軽に訪れることができるように造りになっていたのでしょう。


 地域における神社の役割が大きいかったのだと思います。

ケーキ屋「エスペランサ」

 横参道を抜けると、竹下駅から東(筑紫通り方面)に伸びる道路に出ました。

 写真は、竹下駅方面を見たもの。

 この写真は、竹下駅側から筑紫通り方面を見たもの。

 駅前の通りで、マンションやアパートが建ち並ぶ通りですが、休日にもかかわらず、交通量は思ったより多くありません。※交通状況に配慮しながら撮影しました。

 なんと、横参道を出てすぐ、ママさんが事前に調べておいたケーキ屋さんに到着。

 良く見ると、このお店の入っているマンションの裏に、さきほどいった地禄神社の本殿が見えています。

福博千人参詣第二十四番札所ほか

 ケーキ屋さんから少し筑紫通り方面に歩くと、小さなお社を発見。


 由来書きはありませんが、手前の石碑には「福博千人参詣第二十四番札所」と書いてあります。

 お堂の中には金色のきれいな仏像が安置してあります。

 きちんとお手入れもされている雰囲気があります。

 お堂の近くには、先ほどの地禄神社のそばを流れていた用水路が道路をくぐって、北側に流れていました。


 堰がありますのでやはり用水路なのでしょう。

 この水が、昔はこの近辺の田畑を潤していたのでしょうか。

 妄想が膨らみます。

 ケーキ屋さんから用水路越しに地禄神社を望みます。

 こんな駅前のマンションの谷間に、昔からの神社がひっそりと佇んでいるのは、なんとも不思議な光景です。


 しかし、この神社の存在が「安全安心に暮らしたい」という、昔も今も変わらぬひとびとの願いを垣間見るような厳粛な気持ちにさせてくれます。

竹下商店街を北へアサヒビール博多工場

 竹下駅前から南北に走っている竹下商店街を、今度は北側に歩きます。

 残念ながら、ママさんが事前に調べていた別の洋菓子屋さんは閉店していたようです。

 ここで、子どもたちに疲れが見えてきたので、ママさんと子どもたちには竹下駅に先に戻るように伝えて、私だけが、さらに北に進みます。

 しばらく北に進むと、アサヒビール博多工場の建物が見えてきました。

 歴史ある工場だと思いますが、この建物は異彩を放ってますね。


 背景の青空も相まって、まるでパンフレットのような写真が撮れました。


 ビールがお好きな方は、ここの工場見学をされるのでしょうが、私の目的地はここではありませんので、さらに、北に進みます。

鉄道廃線跡を歩く(アサヒビール専用線と米軍板付基地専用線)

 以前から気になっていた、竹下駅から福岡空港まであったという引込線跡を探索しようと思います。


 事前情報によると、この沖学園(写真の手前側から奥側のレンガ色の建物方向)に沿って竹下駅から引込線が走っていたとのこと。


 この引込線は、アサヒビール専用引込線、米軍板付基地専用線として、ここから先、竹下駅から東側に旧米軍板付基地(現:福岡空港)まで敷設されていました。


 ここから先、福岡空港方面の廃線跡は、現在は道路や一部が緑道(第4号那珂緑地、第3号東光寺緑地)として整備されており、鉄道廃線独特の曲線などを感じながら、跡をたどることができます。

 今日は、ママさんも子どもたちもおり時間がありませんので、ここからの探索は、竹下駅方面だけにします。


 今度は、沖学園の前を離れて、竹下駅方面、JR鹿児島本線に近づいてみました。


 いかにも旧鉄道廃線跡の雰囲気の怪しいカーブを描く、細道を発見。

 細道の奥に、先ほどの沖学園の建物が見えます。

 ここを振り返るとすぐに新幹線の橋脚とその奥にJR鹿児島本線があります。

 振り返った画像です。

 白色のコンクリートが踏切のあと、中央の道路色の部分が線路の路盤跡のようです。

 これは、はっきりと残っていますね。

 奥にJR鹿児島本線の現役の架線柱が見えます。

 そこに向かって緩やかに合流しようとする鉄道廃線跡独特のカーブが見て取れます(妄想)。


 また、上部に見える新幹線の橋脚、この引込線に合わせて、ここだけ間隔も広く、また橋脚自体が斜めに設置されていることもわかります(よ~く見ていただくと、橋脚にあわせて新幹線の架線柱も斜めに設置されています)。

 JR鹿児島本線側から沖学園方面を見ると、こういう感じになります。

 鉄道廃線跡の雰囲気がビシビシ伝わってきますね。


 さて、この辺でママさんと子どもたちが待つ竹下駅に引き返します。


 お付き合い、ありがとうございました。[探訪日:2021年9月]

周辺地図(竹下駅付近)

参考資料・役に立つサイト

・講談社「図説日本の鉄道 四国・九州ライン 全線・全駅・全配線 第4巻 福岡エリア」2013年

時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」埼玉大学教育学部

最後までご覧いただきありがとうございました。

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