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成瀬は天下を取りに行くあらすじ・ネタバレ・感想まとめ!全話の魅力を徹底解説

 2024年本屋大賞受賞、宮島未奈(みやじまみな)さんの『成瀬は天下を取りに行く』もう読まれましたか?

 まだの方も、すでにファンの方にも、今回はこの物語の魅力を余すところなくご紹介します。

 成瀬あかりの独特なキャラクターに引き込まれ、笑いあり、涙ありの全話のあらすじとネタバレを交えて徹底解説。

 さらに、読後の感想もシェアします。ぜひ最後までご覧ください!

成瀬は天下を取りに行くのあらすじ

 成瀬あかりは幼少期から多才で好奇心旺盛で、立てた目標に向かって努力することを厭わず、ほとんどのことを優秀にこなす才能を持っていました。

 そんな彼女は、周囲の同調圧力に屈せず、常に自分を貫いてきました。この物語は、成瀬あかりの中学2年の夏から高校3年の夏までの5年間を描いた青春小説です。

第1話「ありがとう西武大津店」

 物語は、成瀬が中学2年の夏に「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」と唐突に宣言する場面から始まります。

 幼馴染で同じマンションに住む島崎みゆきは、成瀬の突然の発言にも驚かずに「夏を西武に捧げるって?」と落ち着いて尋ねます。

 成瀬は「毎日西武に通う」と答え、その理由を説明します。成瀬と島崎が住む大津市は滋賀県の県庁所在地であり、唯一の百貨店である西武大津店が閉店しようとしているのです。

 成瀬の両親も大津出身で、西武百貨店は成瀬家にとって誇りであり、家族の励みでした。成瀬はその気持ちを表現するため、毎日西武大津店に通うことを決意します。さらに、滋賀のローカルTV局の情報番組「ぐるりんワイド」で閉店の瞬間まで毎日中継が行われることを知り、その中継に映って感謝の気持ちを伝えようと考えます。そして、その見届け役を島崎に頼みたいと言います。

 物語は島崎みゆきの視点から描かれ、成瀬あかりの様々な側面が明かされていきます。成瀬の優れた面だけでなく、不器用な一面も描かれ、彼女の人間らしさが浮き彫りにされます。成瀬が万能ではなく、友人の助けが必要な存在であることが明らかになり、彼女の魅力が一層引き立ちます。

 第1話「ありがとう西武大津店」では、成瀬の突拍子もない発言とその行動力に驚かされながらも、彼女の純粋な思いに心打たれます。

第2話「膳所から来ました」

 第2話「膳所から来ました」では、成瀬の幼馴染である島崎の視点から中学時代の成瀬が描かれます。

 成瀬の独特なキャラクターが、島崎の目を通して鮮明に描かれています。

第3話「階段を走らない」

 第3話「階段を走らない」では、物語の中心が一時的に成瀬から離れ、西武百貨店の閉店カウントダウン中継を見ている中年の男たちに移ります。

 彼らの反応やエピソードが描かれることで、成瀬の存在がどれだけ多くの人々に影響を与えているかが浮き彫りになります。

 最初は肩透かしを食らったように感じるかもしれませんが、これは最終話への伏線となっているため、読み進めることでその意図が明らかになります。

第4話「線がつながる」

 第4話「線がつながる」からは高校編に入り、成瀬が県内トップ校である膳所高校に進学します。

 ここでは、中学時代から成瀬に対してあまり良い印象を持っていなかった、同級生の大貫かえでの視点から物語が描かれます。

 天才型の成瀬と秀才型の大貫という対比が描かれることで、成瀬の人間性がさらに深く理解されます。

第5話「レッツゴーミシガン」

 第5話「レッツゴーミシガン」では、高校競技かるたの近江神宮大会が舞台となります。高校でかるた部に入った成瀬は、『ちはやふる』を読み、かるたの技術を磨いていきます。

 成瀬は3年生になり、部長として全国大会にチームを率いて出場します。その大会で、広島代表の錦木高校の西浦航一郎が成瀬に一目惚れし、友人の中橋と共にデートを画策するエピソードが描かれます。成瀬の魅力と、その周囲の人々との関係が新たな角度から描かれることで、物語に厚みが増していきます。

最終話「ときめき江州音頭」

 そして最終話「ときめき江州音頭」では、初めて成瀬の視点から物語が展開されます。

 常にブレないと思われていた成瀬が、内に抱える揺れる気持ちや葛藤が描かれることで、彼女の人間らしさが一層浮き彫りになります。

 夏の終わりに行われる地域イベントに臨む成瀬と島崎の姿が、爽やかでありながらもホロリとさせられる内容となっています。

 最終話にふさわしい締めくくりであり、読んでいて深く感動させられました。

『成瀬は天下を取りに行く』読んだ感想

 成瀬あかりのキャラクター設定は非常に魅力的であり、彼女の独特な言動や考え方が物語全体を彩っています。

 島崎の「いつだって成瀬は変だ」という言葉が象徴するように、成瀬は幼稚園の頃から他の子供たちとは一線を画していました。

 走るのが誰よりも速く、絵や歌も上手で、ひらがなもカタカナも完璧に書ける彼女は、周囲から「すごい」と称賛されていました。

 しかし、成瀬はそのことを特に気にせず、常に飄々(ひょうひょう)としていました。

 成瀬が学年が上がるにつれて孤立していく様子も描かれており、一人で何でもできるために他人を寄せ付けない雰囲気が出てしまい、意図せず感じが悪いと受け取られてしまうこともありました。

 5年生になると、成瀬は明確に無視されるようになり、彼女の才能が時には重荷になることが示されています。

 中学になった成瀬は、島崎に「この夏を西武に捧げようと思う」と告げ、お笑いの頂点を目指すといった大胆な目標を立てます。

 ここから、成瀬のユニークな挑戦が始まります。彼女は毎日西武の前に立ち、地方のワイドショーに映り込み、M-1を目指して奮闘します。その過程で成瀬の喋り方や行動がいちいち面白く、私たちを楽しませてくれます。

 例えば、「そうだ」「構わない」といった成瀬のシンプルで直球な返事や、「そんな質問をするということは、西浦は私が好きなのか?」といった無邪気な問いかけなど、成瀬の言動には笑わされることが多いです。

 また、M-1を目指すシーンでは、漫才のネタを考え、試行錯誤する過程が詳細に描かれており、成瀬とその仲間たちの奮闘がリアルに伝わってきます。

 物語の終盤では、成瀬の弱さや揺れる気持ちが初めて描かれ、彼女の人間らしい一面が明らかになります。これまで天真爛漫で真っ直ぐなキャラクターとして描かれてきた成瀬が、内に秘めた感情や葛藤を抱えていることが示されることで、読者は彼女の新たな一面を知ることができます。

 『成瀬は天下を取りにいく』は、自分の夢を追いかける全ての人におすすめの一冊です。読み終えた後、きっとあなたも自分の夢に向かって一歩踏み出す勇気を感じられるはずです。

 未読の方は、ぜひ『成瀬は天下を取りにいく』を手に取ってみてください!

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 ここからは、文学作品をより効率的・効果的に味わうための方法を紹介します。

読書が楽しくなる!もうひとつの方法とは?!

 『成瀬は天下を取りにいく』は本屋大賞を受賞した有名な作品です。

 そんな有名作品の、もうひとつの味わい方をご存じですか?

 それは、物語を「耳で聴く」というものです。

 まだ字が読めない幼い子どもたちにとって、耳からたくさんの豊かなことばを聴くことが、その子の将来によい影響をあたえることは、多くの学者が指摘しています。

 ゲームやアニメにかこまれた子どもたちに、いいお話を聞かせることは、豊かな心を育てることでもあるのです。

 私が初めて物語を「耳で聴く」というものを体験したのは、今から約20数年前の大学時代のこと。石川県金沢市にある「室生犀星記念館」で、ヘッドホンを使って、室生犀星の作品をナレーションで静かに聴いた時でした。

 普通、読書というのは「文字を目で読む」ことによって、目から入った文字情報をアタマの中で映像に変換してその内容を理解していくものです。

 しかし、ここで体験した文学を「耳で聴く」ことは、目を閉じてあたかも音楽を聴くような感覚で文学を楽しむことができる、本当に新鮮で衝撃的な体験でした。

 今で言うと「癒し」という感覚に近いと思います。目を閉じてリラックスした状態で良質な文学などの作品を味わうことができるため、作品の世界の中に驚くほど引き込まれます。

 しかし、残念なことに、当時はそのような「文学を耳で楽しむ」方法や媒体は、かなり高価な金額を出さないと体験できないものでした…。

 そして、現在。今ではオンラインで安価にそれを体験できる時代になっていることを私は知りました(驚)。

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 そして、いつでもどこでも本を楽しむことができます。耳で聴くことで、目を休めながら物語に没入できます。

 さらに、聴き逃した部分やもう一度聴きたい部分を簡単に再生することができるので、物語の理解を深めるのに役立ちます。


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